「生むんじゃなかった」と言われた記憶
小さいころ、母に何度も言われた言葉。
「生むんじゃなかった」
私はいつしかその言葉に対して「生んでくれなんて頼んでない」と返すようになった。
勝手に生み落としておいて「生むんじゃなかった」なんて。
あまりにも横暴すぎないかと大人になった今では思う。
あの時の声は、大人になった今も心の奥で響き続けている。
毒親の言葉が与えた影響
その言葉は、私の自己肯定感を根こそぎ奪った。
何をしても、どんなに頑張っても、
「私はいらない存在なんだ」と思い込むようになった。
勉強で良い点をとっても褒められない。
家の中で少し失敗するだけで、否定される。
私のせいでなくても機嫌が悪ければ八つ当たりの対象になる。
どうして生まれてきたのかわからなかった。
自己肯定感の低さと生きづらさ
その影響は大人になっても消えなかった。
恋愛では、相手に依存してしまった。
LINEの返信が来ないだけで、心が壊れそうになった。
夜中には過食で自分を追い詰めた。
食べても食べても、心の穴は埋まらなかった。
自己肯定感の低さは、恋愛や生活のあらゆる場面に影を落としていた。
今の私が気づいたこと
でも今は、少しずつ気づいている。
母の言葉は、私のせいではなかった。
あの人の未熟さや苦しさが、私に向けられただけだった。
「生むんじゃなかった」と言われても、
私はここに生きている。
前は気付くことができなかったが、私を必要としてくれる人がいる。
いや。気付けなかったの方が正しいかもしれない。
その事実が、私の存在価値を証明している。
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